温室効果ガスの増加による地球温暖化の人々の生活へのリスクは、環境省が公表している『IPCC第5次評価報告書の概要』の中の『複数の分野や地域にわたる主要なリスク』で記載の次のリスクがあるとのことです。
① 高潮、沿岸域の氾濫及び海面水位上昇による、沿岸の低地並びに小島嶼開発途上国及びその他の小島嶼における死亡、負傷、健康障害、生計崩壊のリスク。 |
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② いくつかの地域における内陸洪水による大都市住民の深刻な健康障害や生計崩壊のリスク。 |
③ 極端な気象現象が、電気、水供給並びに保健及び緊急サービスのようなインフラ網や重要なサービスの機能停止をもたらすことによるシステムのリスク。 |
④ 特に脆弱な都市住民及び都市域又は農村域の屋外労働者についての、極端な暑熱期間における死亡及び罹病のリスク。 |
⑤ 特に都市及び農村におけるより貧しい住民にとっての、温暖化、干ばつ、洪水、降水の変動及び極端現象に伴う食料不足や食料システム崩壊のリスク。 |
⑥ 特に半乾燥地域において最小限の資本しか持たない農民や牧畜民にとっての、飲料水及び灌漑用水の不十分な利用可能性、並びに農業生産性の低下によって農村の生計や収入を損失するリスク。 |
⑦ 特に熱帯と北極圏の漁業コミュニティにおいて、沿岸部の人々の生計を支える、海洋・沿岸生態系と生物多様性、生態系の財・機能・サービスが失われるリスク。 |
⑧ 人々の生計を支える陸域及び内水の生態系と生物多様性、生態系の財・機能・サービスが失われるリスク。 |
このまま気温が上昇を続けた時に発生するこれらのリスクは、人々が平穏に生活できなくなる環境となることが明確です。
人々がこれまでどおりに平穏に生きて行くため、今から温室効果ガスの発生の削減に取り組んでいかなくてはなりません。
『複数の分野や地域にわたる主要なリスク』http://www.env.go.jp/earth/ipcc/5th/pdf/ar5_wg2_overview_presentation.pdf